書誌事項
- タイトル別名
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- Evaluation of Elevated Serum CA19-9 Levels at Cancer Screening Center
- ニンゲン ドック ジュシンシャ ニ オケル シュヨウ マーカー CA19-9 タカネレイ ノ ケントウ
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説明
目的:腫瘍マーカーは早期がんでは上昇しにくい,偽陽性が多いなどの理由から,スクリーニングには不適格と考えられている.今回CA19-9について,受診者への適切な情報提供・精査への案内に役立てるデータを得るために,当センターでのCA19-9陽性的中率と高値例の傾向を検討した.<br>対象:2006年1月から2013年6月までに,当センター人間ドックでCA19-9を測定した延べ32,508例中,高値(>37.0U/mL)を呈した延べ790例のうち,人間ドック高値後に計2回以上,当院(病院もしくは当センター)でCA19-9の再検を施行した320例を検討対象とした.<br>方法:CA19-9はARCHITECT® アナライザー i 2000SR(アボット,東京)CLIA法にて測定し,正常値:0.0~37.0U/mLとした.<br>結果:8症例にがんを認めた.内訳は膵臓がん4例,胆嚢管がん1例,十二指腸がん2例,大腸がん1例だった.8症例のがん診断時のCA19-9値の中央値は,198.2(46.4~2,968)U/mLだった.うち5例には過去に正常値の記録があり,残る3例は初回指摘だった.陽性的中率は2.5%だった.<br>結論:CA19-9陽性的中率は2.5%と低率のため,CA19-9高値例を全例精査するのは非効率的だが,CA19-9高値とその推移だけで要精査群の抽出は困難と思われた.今後,臓器特異性の高いmicroRNAとの併用など,より効果的ながんスクリーニングの選択肢が増えることを期待する.
収録刊行物
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- 人間ドック(Ningen Dock)
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人間ドック(Ningen Dock) 30 (1), 22-29, 2015
公益社団法人 日本人間ドック学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205237392256
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- NII論文ID
- 130005102156
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- NII書誌ID
- AA12055286
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- ISSN
- 21865027
- 18801021
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- NDL書誌ID
- 026591037
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可