フェンタニルとアモキサピンの併用によりセロトニン症候群を発症したがん性疼痛患者の1例

DOI Web Site 参考文献8件 オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Serotonin syndrome caused by interaction between fentanyl and amoxapine in a patient with cancer pain

この論文をさがす

説明

【緒言】セロトニン症候群はセロトニン性神経伝達を亢進させる複数の薬剤の相乗作用で惹起されることが多い.フェンタニルとアモキサピンを併用投与し,本症候群を発症した症例を経験した.【症例】37歳女性,子宮頸がんの再発による臀部痛に対し,オキシコドン徐放錠とエトドラクを投与していたが,胃穿孔のため緊急開腹術を施行した.術中よりフェンタニル持続投与を開始し,術後も継続した.翌日よりフェンタニルパッチに変更したが,その後臀部痛が増強したため,フェンタニルを増量するも除痛は不十分であり,アモキサピンを追加した.5日後さらにフェンタニルを増量したところ,翌日より,四肢の振戦,混乱・せん妄,幻覚が出現し,引き続き,発熱,下肢不随意運動が出現した.アモキサピンを中止したところ4日後には解熱し,症状が軽快した.【結論】本症例は高用量のフェンタニルと三環系抗うつ薬の併用によりセロトニン症候群を発症したと考えられた.

収録刊行物

参考文献 (8)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ