ゴマフハイチビキバガの日本からの記録(鱗翅目,キバガ科)

  • 上田 達也
    Entomological Laboratory, College of Agriculture, Osaka Prefecture University:(Present office)Chiiki-Kankyo-Keikaku Co.

書誌事項

タイトル別名
  • The occurrence of Dendrophilia (Dendrophilia) albidella (Snellen) (Lepidoptera, Gelechiidae) in Japan
  • occurrence of Dendrophilia Dendrophilia albidella Snellen Lepidoptera Gelechiidae in Japan

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抄録

Dendrophilia属はこれまで旧北区,東洋区から22種が知られており,日本からは5種が断片的に記録されている.著者の1人川原(2000)は北海道からDendrophilia saxigera(Meyrick)を記録したが,その標本を検したところD.saxigera(Meyrick)とは異なり,日本未記録種のDendrophilia(Dendrophilia)albidella(Snellen)であることが判明したので,成虫,雌雄交尾器を図示するとともに,本種を再記載した.和名は川原(2000)によって提唱されたものである.Dendrophilia(Dendrophilia)albidella(Snellen)ゴマフハイチビキバガ前翅長4.5-5.4mm.前翅地色は乳白色で淡褐色鱗粉を散布する.前翅前縁に5つの褐色から黒色の斑紋を持ち,中室内および襞下部に橙色の紋を持つ.雄交尾器はDendrophilia(Dendrophilia)neotaphronoma Ponomarenkoに似るが湾曲したvalvaによって識別できる.本種の寄主植物については不明であるが,成虫は北海道小清水町では海岸の砂丘部から得られており(川原,2000),他の日本産の標本も海岸付近で得られている.

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 54 (2), 120-124, 2003

    日本鱗翅学会

参考文献 (16)*注記

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