乾式脳波計で観測されるSSVEPの検出アルゴリズムの検討-レスト状態の検知可能なアルゴリズム-

DOI
  • 関 崚平
    名古屋工業大学 工学部
  • 船瀬 新王
    名古屋工業大学 大学院 工学研究科 理化学研究所 脳科学総合研究センター
  • 内匠 逸
    名古屋工業大学 大学院 工学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Algorithm to distinguish stimulus presenting state and resting state in SSVEP with dry electrodes

抄録

<p>近年,SSVEP(Steady-State Visual Evoked Potential)を利用したBCI(Brain-Computer Interface)の研究が進んでいる.我々はこれまで湿式電極を用いた脳波計を使用して,SSVEPの検出アルゴリズムについて検討を行ってきた.しかしながら,湿式電極を使用した脳波計を装着する際,ペーストを使用し電極を固定する.これは,使用者の不快感を発生させるものである.そこで,本研究では乾式電極を使用した脳波計でSSVEPを測定し,その精度を確認する.また,従来研究では刺激呈示時と安静時のSSVEPの判別を行っていないという問題点がある.そこで,本稿では刺激呈示時と安静時のSSVEPを判別するためのSSVEP検出アルゴリズムを提案する.被験者4名に対して反転周波数10,12,15Hzの3種類でパターンリバーサル刺激を呈示する.脳波は乾式脳波計を用い,それぞれ10秒間計測する.解析には,短時間フーリエ変換を利用する.先行研究では,周波数の含有率を算出することにより,SSVEPを検出した.本稿では,フレーム毎にパワーが最大となる回数に着目するアルゴリズムを提案する.このアルゴリズムでは最大となる回数に閾値を設け,刺激呈示時と安静時の判別が行える.実験結果より,刺激呈示時では刺激周波数と同じ周波数でパワーが大きく出現することが確認された.また,被験者4名で刺激呈示時と安静時の平均検出率はそれぞれ,83.7%と89.0%となった.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 55Annual (4AM-Abstract), 317-317, 2017

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205269959808
  • NII論文ID
    130006077090
  • DOI
    10.11239/jsmbe.55annual.317
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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