骨伝導を示すリン酸八カルシウム骨補填材の細胞応答分析手法の開発

DOI
  • 鈴木 治
    東北大学大学院歯学研究科 顎口腔機能創建学分野
  • 穴田 貴久
    東北大学大学院歯学研究科 顎口腔機能創建学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Development of analytical methods to estimate osteoconductive activity of octacalcium phosphate materials in vitro

抄録

<p>骨形成過程ではリン酸八カルシウム(OCP)などのハイドロキシアパタイト(HA)の前駆体がまず形成され,続いて骨アパタイト結晶が成長することが示唆されている.私達は人工合成のOCPを骨補填材として用いることでOCPが骨石灰化メカニズムを模倣して骨形成を促進することを報告してきた(Jpn Dent Sci Rev 49: 58, 2013).OCPの骨形成メカニズムを解明するため,骨芽細胞あるいは硬組織関連細胞のOCPに対する応答性を分析する以下の方法を開発した.すなわち,1)OCP粉体を培養皿にコーティングして細胞が直接接する環境下で応答性を調べる方法(Biomaterials 27:267, 2006; Tissue Eng Part A 14:965, 2008);2)OCPが生理的pH下で誘導する無機イオンの化学環境を模倣した培養環境で培養・分析する方法(Dent Mater J 33:242, 2014);3)OCPと三次元細胞スフェロイドとの複合体を作製して細胞応答を調べる方法(Regen Therapy 3: 58, 2016)である.これらの方法に加え,並行してOCPの生理的環境下における挙動を材料工学的に分析することで,OCPは骨芽細胞など硬組織関連細胞を活性化する物理化学的なメカニズムを有する可能性が示唆された(RSC Adv 6: 57475, 2016ほか).</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 55Annual (5PM-Abstract), 492-492, 2017

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205270217344
  • NII論文ID
    130006077212
  • DOI
    10.11239/jsmbe.55annual.492
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ