胃がん検診後の内視鏡精検における偽陰性例の検討

  • 田中 正樹
    公益財団法人 福井県健康管理協会
  • 松田 一夫
    公益財団法人 福井県健康管理協会 福井県がん検診精度管理委員会

書誌事項

タイトル別名
  • A study on the false negative cases in further gastro-endoscopy examinations for gastric cancer mass screening
  • イガン ケンシン ゴ ノ ナイシキョウセイケン ニ オケル ギインセイレイ ノ ケントウ

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説明

福井県がん登録を利用して, 2003年から2006年の福井県胃集団検診(受診者120,320人, 要精検者15,380人, 要精検率12.8%)の精検受診者11,643人(精検受診率75.7%)における内視鏡精検の精度を検討した。偽陰性例を胃がん以外の病名で精検報告された後に胃がんと診断されたものとすると, 精検発見例は152例, 追跡期間1年の偽陰性例は12例, 3年では44例認めた。精検の感度は1年では92.7%, 3年では77.6%であった。追跡期間3年の偽陰性例において, X線検査と実際の部位が一致する割合は中部81.8%, 下部41.7%, 上部25.0%と中部が高かった。1年以内に診断された偽陰性進行例は2例認め, その部位は共に中部であり, X線検査で指摘を受けていた。内視鏡精検時にはX線検査結果を念頭に特にその指摘部位では中部の見逃しに注意が必要である。

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