書誌事項
- タイトル別名
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- A CASE OF A WEAK D-PRIMIPAROUS WOMAN CARRING A NOVEL VARIANT <i>RHD</i> GENE
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説明
背景:抗Dを保有していないD陰性妊婦に対しては,児由来のD陽性赤血球による同種免疫感作を防止するため,妊娠期間中あるいは分娩時に抗Dヒト免疫グロブリン(RhIG)の投与が推奨されている.しかし,weak Dと判定された妊婦へのRhIG投与については判断が分かれるところである.<br> 症例および結果:妊娠34週目の初妊婦で,Rh(D)血液型検査で直後判定は陰性,間接抗グロブリン試験(IAT)で陽性の結果からweak Dと判定した.妊婦にはRhIGの投与は行わず経過観察した.児(第1子)はRh(D)陽性であったが,周産期および出産後も抗D産生は認められなかった.母親のRHD遺伝子解析をしたところgDNAイントロン4のスプライシング受容部位にA>Gの変異があり,転写産物にはイントロン4に由来する87bpの塩基挿入を認めた.<br> 結論:RhIGを投与せず経過観察したweak D初産婦を経験した.児はRh(D)陽性であったが,母親には抗D産生を認めなかった.母親のRHD遺伝子にはこれまでに報告のないIVS4-2A>Gの変異があり,weak Dはスプライシング異常によりRhDタンパクに29個のアミノ酸が挿入したことによって生じたものと考えられた.<br>
収録刊行物
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- 日本輸血細胞治療学会誌
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日本輸血細胞治療学会誌 57 (3), 153-159, 2011
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205270900608
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- NII論文ID
- 10029418304
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- NII書誌ID
- AA12159645
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- ISSN
- 18830625
- 18813011
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可