回復期リハビリテーション病棟における気管切開患者の転帰

  • 大熊 るり
    初台リハビリテーション病院診療部リハビリテーション科
  • 木下 牧子
    初台リハビリテーション病院診療部リハビリテーション科

書誌事項

タイトル別名
  • The Outcome of Patients with Tracheostomy in a Convalescence Rehabilitation Ward Setting
  • カイフクキ リハビリテーション ビョウトウ ニ オケル キカン セッカイ カンジャ ノ テンキ

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説明

気管切開を有する患者の回復期リハビリテーション病棟での経過について調査を行った.4年間に当院を退院した患者3,179 名のうち,入院時に気管切開を有した78 名(全入院患者の2.5 %)を対象とした.46 名(59 %)は入院中にカニューレ抜去・気管切開孔閉鎖に至った.抜去までの平均日数は35 日であった.78 名全員が入院時に実用的経口摂取を行っていなかったのに対し,退院時には51 名(65 %)が何らかの形で経口摂取可能となり,うち38 名は3 食経口摂取に至った.意識障害や身体機能障害が重度の症例でカニューレ抜去が困難なことが多かったが,意識障害があっても,ADL全介助レベルでも抜去できた症例があった.急性期に気管切開が必要でも,その後長期的に必要とは限らず,カニューレ変更・気管切開孔閉鎖の可否を検討することや,気管切開があっても適切な評価をもとに経口摂取訓練を進めることは,回復期リハビリテーションの重要な役割の1つと考える.

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参考文献 (10)*注記

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