脳梗塞病型別にみた回復期リハビリテーション成績の検討  ―MRI脳白質病変との関係―

  • 千田 譲
    医療法人愛生会 上飯田リハビリテーション病院 名古屋大学大学院医学系研究科神経内科
  • 伊東 慶一
    医療法人愛生会 上飯田リハビリテーション病院
  • 濱田 健介
    医療法人愛生会 上飯田リハビリテーション病院
  • 小竹 伴照
    医療法人愛生会 上飯田リハビリテーション病院
  • 岸本 秀雄
    医療法人愛生会 上飯田リハビリテーション病院
  • 祖父江 元
    名古屋大学大学院医学系研究科神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of Inpatient Rehabilitation Outcomes in different Ischemic Stroke Disease Types : Relationships with Leukoaraiosis in MRI
  • ノウコウソクビョウ カタベツ ニ ミタ カイフクキ リハビリテーション セイセキ ノ ケントウ MRI ノウ ハクシツ ビョウヘン ト ノ カンケイ
  • —MRI脳白質病変との関係—

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抄録

当院における回復期脳梗塞リハビリテーションの成績について検討した.対象は回復期入院脳梗塞患者連続178 例で,入退院時の脳卒中重症度(NIHSS),各種ADL評価(mRS·Barthel Index·FIM)とその改善度(FIM-g·FIM-e)を検討した.全例脳MRI·MRAによる脳白質病変・頭蓋内主幹動脈の評価を行った.NIHSSはラクナ梗塞群で入院時(p=0.047),退院時(p=0.045)共に有意に軽症であった他は,脳梗塞群間で有意差は認めなかった.FIM-eはラクナ梗塞群・アテローム血栓性梗塞群に比べ,動脈原性塞栓群で有意に低下していた(p<0.05).この群は脳MRAで高率に動脈狭窄・閉塞像を認めた上で白質病変が強い傾向にあり,重回帰分析で白質病変の程度が退院時FIMに強く影響を与えていた.脳白質病変が回復期脳梗塞リハビリテーションの成績に影響を与える可能性が示唆された.

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参考文献 (25)*注記

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