歩行をどう分析しどう臨床に生かすか

  • 大畑 光司
    京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻

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タイトル別名
  • What Is Needed for Gait Analysis to Do a Clinical Dicision Making
  • ホコウ オ ドウ ブンセキ シ ドウ リンショウ ニ イカス カ

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抄録

歩行分析は本当に臨床に役立つのだろうか.たしかに,大掛かりな三次元運動解析のような工学的手法は正確な運動学的情報を与えてくれる手段である.しかし,歩行分析を臨床に生かすという観点においては,正確な情報よりむしろ,得られた情報をどのように解釈するかに意義がある.その意味で,歩行分析では運動障害の本質をあらわす特徴量を明確にすることが求められる.活動制限としての歩行障害では歩行速度,機能障害としての歩行障害では,片麻痺患者の非対称性,パーキンソン病患者の運動狭小化,失調患者の変動係数(coefficient of variation)などが障害の重症度と関連する特徴量となる.そのうえで,それぞれの特徴量を変化させる介入手段を明確にすることが必要となる.

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