5つの濃度のニュートン流体を用いた官能試験による,とろみ液の粘度測定条件(ずり速度)の検討

  • 藤谷 順子
    国立国際医療研究センターリハビリテーション科 日本栄養材形状機能研究会摂食嚥下WG
  • 飯島 正平
    公立学校共済組合近畿中央病院第一外科 日本栄養材形状機能研究会摂食嚥下WG

書誌事項

タイトル別名
  • Shear Rate Evaluation for the Viscosimetry of Thickened Liquids by a Sensory Test Using Five Concentrations of Newtonian Fluids
  • 5ツ ノ ノウド ノ ニュートン リュウタイ オ モチイタ カンノウ シケン ニ ヨル,トロミ エキ ノ ネンド ソクテイ ジョウケン(ズリ ソクド)ノ ケントウ

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抄録

目的:臨床的に妥当なとろみ液の粘度測定条件の検討.方法:医療従事者をパネリストとして,5段階の濃度の水飴を粘度が高いと感じた順に並べさせた後,1.4%および0.95%キサンタンガム系増粘剤(XAN)溶液,1.4%グアガム系増粘剤(GUA)溶液について,粘度が近いと感じる水飴を回答させた.試験は水飴の濃度を変え2回行い,計126名の回答を得た.結果:5段階の水飴濃度の識別の正答率は77%であった.5段階の水飴および2段階のXAN溶液を識別できたパネリストでは,ずり速度11 sec-1未満相当の回答はほぼなく,最頻値は1.4%XAN溶液で61~140 sec-1,0.95%XAN溶液で80~240 sec-1,1.4%GUA溶液で210~620 sec-1相当の回答だった.結論:粘度測定条件として,本邦で頻用されてきた3 sec-1ではなく,少なくとも50 sec-1以上が臨床的に意義をもつと考えられた.

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