A Case of Testicular Epidermoid Cyst with Blood Flow Signal

DOI
  • Shiraishi Shuichi
    Department of Clinical Laboratory, Tokai University Hachioji Hospital
  • Kawai Kenji
    Department of Clinical Laboratory, Tokai University Hachioji Hospital
  • Shimono Koichi
    Department of Clinical Laboratory, Tokai University Hachioji Hospital
  • Shoji Sunao
    Department of Urology, Tokai University Hachioji Hospital

Bibliographic Information

Other Title
  • 内部に血流シグナルを有した精巣類表皮囊胞の1例

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Abstract

<p>症例は20歳代男性.下痢および血便にて近医を受診し,内視鏡検査で大腸に多発潰瘍を認め,Crohn病の疑いにて当院を紹介受診された.当院の骨盤腔MRI検査時に右精巣腫瘤を指摘された.患者本人曰く2年くらい前から右精巣の腫脹がみられたとのことであった.視触診にて右精巣の腫大を認めるも,無痛性であった.HCG定量は1 mIU/ml以下であった.MRI検査では,右精巣に結節状の腫瘤性病変を認め,T2強調画像で腫瘤辺縁は低信号に描出され,内部は不均一な高信号と低信号に描出された.超音波検査では,右精巣内に28×22×26 mm大の低エコー腫瘤を認めた.Bモード像では,腫瘤の辺縁を縁取るようなstrong echoを認め,辺縁から腫瘤内に入り込むような隔壁様の高エコー像がみられた.内部は腫瘤の辺縁に近い部分は壁在性の充実性エコー像を呈し,中心部分は囊胞性エコーと充実性エコーが混在する層構造を呈していた.また,中心の不均一な部分には粒状および塊状のstrong echoを認めた.腫瘤は側方陰影を伴い,後方エコーは軽度の増強を認めた.カラードプラ法にて隔壁様の高エコー像にわずかな血流シグナルを認め,パルスドプラ法では低速の拍動性血流パターンを呈していた.手術所見では,右精巣内に被膜に包まれた境界明瞭な腫瘍を認めた.腫瘍内部は白色で非常に脆い状態であった.病理組織学的には角化扁平上皮で裏打ちされた囊胞で内部に角化物が認められ,類表皮囊胞の像であった.類表皮囊胞は囊胞内部のほとんどを角化物が占めるため,超音波検査では腫瘤内部の血流シグナルは乏しいが,本症例のように隔壁に血流シグナルが描出されることがある.</p>

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