社会からみた頭頸部外科

  • 古阪 徹
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学 東京農工大学農学部獣医学科獣医分子病態治療学

書誌事項

タイトル別名
  • Social view of Head and Neck Surgery
  • ―社会が頭頸部外科医に期待することとその対策―
  • —social expectations for head and neck surgeons and measures to achieve them—

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抄録

頭頸部癌患者は年間約1万人が死亡する。しかし乳癌や婦人科癌と比べ認識度は低い。<br>頭頸部は解剖学的に複雑で人間の尊厳に係る臓器が多く,拡大手術と機能保存が相反すること,患者は生存に対する不安に加え,整容や機能喪失に対する強い不安も抱えていることが特徴である。<br>再建を含む手術は長時間に及び,術後管理を施行すると翌日の業務の遂行,さらには耳鼻科の当直と3日連日病院拘束のこともある。<br>頭頸部外科が認識されるためには,「患者が学会に参加し教育を受け,コーディネーターとなり,患者に教育する」環境を創ると同時に「人間は人間として尊厳を持ち生きそして死ぬ権利がある」ことを訴え,社会幸福のために貢献することと考える。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 21 (2), 107-114, 2011

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

参考文献 (8)*注記

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