摂食・嚥下障害患者における体位の違いが唾液誤嚥に及ぼす影響

  • 神津 玲
    長崎大学医学部・歯学部附属病院リハビリテーション部
  • 藤島 一郎
    聖隷三方原病院リハビリテーション診療科
  • 朝井 政治
    聖隷三方原病院リハビリテーション部
  • 俵 祐一
    聖隷三方原病院リハビリテーション部
  • 千住 秀明
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of posture on saliva aspiration in patient with dysphagia
  • セッショク エンカ ショウガイ カンジャ ニ オケル タイイ ノ チガイ ガ ダエキ ゴエン ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p>摂食・嚥下障害例では誤嚥,特に唾液誤嚥(不顕性誤嚥)が問題になることが少なくない.その予防のために,呼吸理学療法の一手段である体位管理が臨床的に有用であることを経験する.今回,唾液誤嚥に及ぼす体位の影響について検証を行った.重度嚥下障害例を対象に,仰臥位,後傾側臥位,前傾側臥位の各体位での唾液誤嚥の動態を喉頭内視鏡を用いて観察した.その結果,仰臥位および後傾側臥位では,唾液の著明な咽頭貯留,吸気時の喉頭侵入や呼気時の吹き出しを認めたが,前傾側臥位では咽頭貯留,喉頭侵入ともに認めなかった.唾液誤嚥の予防に前傾側臥位の有用性が示され,臨床現場における患者管理の一環として積極的に導入する価値があるものと考えた.</p>

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被引用文献 (2)*注記

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