ミトコンドリアDNAによるドジョウの遺伝特性

  • 小出水 規行
    農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所
  • 竹村 武士
    農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所
  • 渡部 恵司
    農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所
  • 森 淳
    農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Genetic Variation and Diversity of Japanese Loach Inferred from Mitochondrial DNA
  • ミトコンドリアDNAによるドジョウの遺伝特性--チトクロームb遺伝子の塩基配列による系統解析
  • ミトコンドリア DNA ニ ヨル ドジョウ ノ イデン トクセイ チトクローム b イデンシ ノ エンキ ハイレツ ニ ヨル ケイトウ カイセキ
  • ―チトクローム<I>b</I>遺伝子の塩基配列による系統解析―
  • — Phylogenetic analysis using the cytochrome <i>b</i> gene sequences—

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説明

日本国内におけるドジョウの遺伝特性を解明するため,ミトコンドリアDNAのチトクロームb遺伝子の塩基配列による系統解析を行った.123市町村で採捕された444個体の配列(1,131塩基)には147ハプロタイプが存在し,これらは最節約法を用いた系統樹によってクレード(分岐群)A,B,Cに分けられた.クレードAのハプロタイプはヨーロッパドジョウ系として関東北部から北に点在し,クレードBは中国ドジョウ系として東北南部から西に分布した.クレードCは在来ドジョウ系として地域的または全国的に分布する7サブクレードから構成された.クレードA,Bの国内分布は輸入個体の人為的放流や日本列島の形成過程に伴う地殻変動に関連すると考えられ,さらに各クレードの遺伝的分岐は7.4~3.8百万年前(中新世後期~鮮新世前期)から始まったと推定された.

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参考文献 (30)*注記

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