308nmエキシマ光部分照射によるアトピー性皮膚炎治療の提言

書誌事項

タイトル別名
  • Excimer Light Phototherapy for Refractory Lesions of Atopic Dermatitis in Japanese Patients
  • 308nm エキシマ ヒカリ ブブン ショウシャ ニ ヨル アトピーセイ ヒフエン チリョウ ノ テイゲン

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説明

<p> アトピー性皮膚炎 (AD) の難治性搔痒病変に対し, エキシマ光 (TheraBeam UV308®) の低用量ターゲット照射を行った。100mJ/cm2 (1/3MED) を基本的な開始量とし, 掌蹠や苔癬化病変には150mJ/cm2 (1/2MED) , 小児には70~80mJ/cm2 (1/4MED) に調整した。AD322例中, 1~2回の照射で著効が14%, 有効が48%であった。6歳以下の小児40例では著効38%, 有効40%で副反応はなかった。AD以外の疾患にも有用である。患者からは痒みが楽になるという声が多い。照射後1時間以内に痒みが消失する例も存在するが, この短時間内での止痒効果は, 表皮内神経線維がエキシマ光によって選択的かつすみやかに消退する機序によるものと推定される。ADを始めとする湿疹皮膚炎へのエキシマ光治療は, 安全性に配慮した低用量から開始しても, 難治な病変に有効性が期待できると考える。</p>

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