ハナビラタケ菌糸体の栄養生長にともなう炭水化物および有機酸の変遷

  • 吉田 博
    関東学院大学人間環境学部健康栄養学科食品学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in carbohydrates and organic acids in the mycelium during vegetative growth of Sparassis crispa Wulf.: Fr.
  • ハナビラタケ キンシタイ ノ エイ ヨウセイチョウ ニ トモナウ タンスイカブツ オヨビ ユウキサン ノ ヘンセン

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説明

ハナビラタケの栄養生長にともなう菌糸体中の低分子炭水化物,グリコーゲンおよび有機酸の分布変化を検討した.培地中にギ酸,酢酸,シュウ酸,コハク酸,フマル酸,リンゴ酸,クエン酸およびイソクエン酸が集積し,シュウ酸の集積は他の有機酸類よりも顕著であった.乾燥重量あたり,栄養生長中の菌糸体の低分子炭水化物含量は9.5〜15.5%の範囲であった.菌糸体からトレハロース,グルコース,フルクトース,アラビトール,マンニトールが確認され,主成分はアラビトール,マンニトールおよびトレハロースであった.乾燥重量あたり,菌糸体のグリコーゲン含量は7.0〜11.1%の範囲であった.トレハロース,アラビトール,マンニトール,グリコーゲンは菌糸体に蓄積し,貯蔵炭水化物としての機能を有しているものと思われる.菌糸体の有機酸含量は0.5〜1.2%の範囲であり,9種の有機酸が確認された.主成分はリンゴ酸,クエン酸,フマル酸,シュウ酸およびピログルタミン酸であった.

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参考文献 (29)*注記

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