ツクツクボウシタケ由来プロテアーゼの精製とその性質

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  • Purification and characterization of a protease from Isaria cicadae

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ツクツクボウシタケのフスマ液体培養から抽出した菌体外プロテアーゼを精製し,その性質を調べた.寒天培地上で分生子形成菌糸体と未分生子形成菌糸体の二形態をとることがわかった.分生子形成菌糸体は高い酵素活性を示した.CM-Sepharoseカラムクロマトグラフィーによって,収率33%,13倍に精製された.酵素標品は電気泳動的に単一のバンドが得られた.分子量はSDS-PAGEによって30.6kDa,ゲル濾過クロマトグラフィーによって31kDaであったので,本酵素はモノマーであることが示唆された.N-末端アミノ酸配列はAFTTQPGAVWであった.最適温度と最適pHはそれぞれ55℃と9.0であった.pH4-7の範囲で安定であった.カゼインに対するKm値は0.48mg/mLであった.活性はPMSFによって強く阻害された.これらの結果から本酵素はセリンプロテアーゼであることが示された.

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