竹林拡大が土壌物理性および積雪・融雪に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of Bamboo Forest Expansion on Soil Physical Properties, Snow Accumulation, and Snow Melt
  • チクリン カクダイ ガ ドジョウ ブツリセイ オヨビ セキセツ ・ ユウセツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

竹林拡大が乾燥密度や透水性・保水性などの土壌物理性に及ぼす影響を検討し,土壌内部の雨水流出経路を調べるために色素トレーサーを用いた散水実験を行った.さらに,竹林拡大が積雪・融雪に及ぼす影響も検討した.その結果,竹林拡大区と落葉区の土壌の違いは主に表層で見られ,前者の方が根量は多く乾燥密度が小さい.また,根量が増加すると同一マトリックポテンシャル時における体積含水率が減少しており,保水性の低下が確認された.散水実験では,腐食根,活性根,亀裂に沿って雨水が移動し,竹林拡大区では表層から30 cmまでの深さに着色が集中していた.また,竹林拡大区の土壌で確認された強い撥水性も雨水流出経路の集中に寄与していると考えられた.さらに,竹林拡大区の積雪期間と積雪深は落葉区と比較して約14%減少しており,積雪地帯の水資源に影響を及ぼす可能性が示唆された.

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