モンゴル国におけるゾド被害の地域特性

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タイトル別名
  • Regional Characteristics of Dzud Damage in Mongolia
  • モンゴルコク ニ オケル ゾド ヒガイ ノ チイキ トクセイ

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説明

本研究では,モンゴル国の4つの牧畜区を代表するホブド県,アルハンガイ県,ドルノド県,ウムヌゴビ県について,主要な家畜である羊を対象とし,家畜の斃死率と気象要因との関係を統計解析することによって,気象条件の変動による家畜被害の地域特性を明らかにした.解析の結果,①4県に共通して冬季の豪雪による家畜被害が発生すること,②高温乾燥地域のウムヌゴビ県では夏季の高温少雨によって牧草の成長が悪くなり冬季に多くの牧畜が餓死すること,また春秋季の冷雨による被害が発生していること,③降水量の少ないホブド県とウムヌゴビ県では3月の降水量の減少によって冬季の飲用水が不足すること,④最も気温の低いアルハンガイ県では,冬季の気温低下の影響によって多くの家畜が凍死すること,⑤ドルノド県では4月の長期間の暴風雪によって被害が発生すること,などが示唆された.

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