福岡県の認知症入院患者の在院日数に関する研究

  • 劉 寧
    九州大学大学院医学系学府医療経営・管理学専攻
  • 前田 俊樹
    九州大学大学院医学系学府医学専攻
  • 西 巧
    九州大学大学院医学系学府医学専攻
  • 馬場園 明
    九州大学大学院医学研究院医療経営・管理学講座

書誌事項

タイトル別名
  • The length of stay for hospitalized patients with dementia in Fukuoka Prefecture:A cross-sectional study
  • フクオカケン ノ ニンチショウ ニュウイン カンジャ ノ ザイイン ニッスウ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

認知症患者が急増している中で,日本の認知症患者の入院期間が長いことが指摘されている。しかしながら,認知症患者の病床別あるいは地域別の在院日数は定量的に明らかになっていない。そこで,認知症入院患者を研究対象とし,レセプトデータを使って入院病床の種類別に二次医療圏別の在院日数の実態を明らかにすることを本研究の目的とした。<br>電子レセプトデータにより,調査期間中に退院した患者は入院日から退院までの日数,入院継続中の場合は入院日から調査終了日までの在院日数を修正平均在院日数とし,病床及び二次医療圏別に比較した。さらに,修正平均在院日数を目的変数とし,性別,年齢と福岡県二次医療圏を説明変数とした重回帰分析を行った。<br>福岡県の認知症入院患者の修正平均在院日数に,病床及び二次医療圏で差が認められた。認知症患者の治療の在り方を検討し,受け皿としての介護施設の整備を含めた地域包括ケアシステムの構築が検討されるべきであろう。

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