地域の感染症対策における保健師の活動実態と研修ニーズ

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  • Current and Training Needs of Public Health Practitioners in Countermeasures against Infections in Local Communities
  • チイキ ノ カンセンショウ タイサク ニ オケル ホケンシ ノ カツドウ ジッタイ ト ケンシュウ ニーズ

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抄録

  保健師は地域における感染症発生の際,専門的知識をもって感染症対策を担う必要がある.本研究では感染症対策担当の保健師(都道府県庁47ヵ所・市区型保健所100ヵ所)を対象に,感染症対策活動の実態と苦慮している業務及び研修経験とニーズについて質問紙調査を行った.回収率は147名中54名(36.7%)であった.医療監視及び教育機関における感染症対策においては,都道府県庁よりも市区型保健所による活動が全般的に多く,前者の管理的な役割,後者の住民に身近な対策を行う役割という特徴を示していた.感染症対策への保健師の関与は知識と情報の提供や相談業務に高率(70~80%)を示した.保健師が感染症対策で苦慮している業務は,全般的に30%以下の低い該当率であった.結核の研修は大半の保健師が経験しており,同時に約60%がその研修ニーズがあるとした.一方,ニーズが高いにもかかわらず研修経験者が少ない「多剤耐性菌」,「ワクチン」,「ヒトT細胞白血病ウイルス1型」,「性感染症」,「感染症の保健指導」についての研修は今後の課題と捉えられた.また,研修ニーズは「新型インフルエンザ」,「感染症発症時対応」にも高率で見られ,危機管理に関する感染症対策の研修の必要性が示唆された.<br>

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