神経難病在宅調整入院患者の耐性菌保菌状況のアクティブ・サーベイランス

  • 原 弘士
    横浜市立脳卒中・神経脊椎センター薬剤部(旧横浜市立脳血管医療センター薬剤部)
  • 加藤 英明
    横浜市立大学附属市民総合医療センター感染制御部
  • 永井 徹
    横浜市立脳卒中・神経脊椎センター薬剤部(旧横浜市立脳血管医療センター薬剤部)

書誌事項

タイトル別名
  • Colonization of Multi-drug Resistant Bacteria in Chronic Neurological Disease Patients in Respite Care: Active Surveillance Study
  • シンケイ ナンビョウ ザイタク チョウセイ ニュウイン カンジャ ノ タイセイキンホキン ジョウキョウ ノ アクティブ ・ サーベイランス

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説明

  神経難病在宅調整入院(レスパイト入院)患者における,耐性菌の保菌状況を調査した.観察期間(2010年4月から2014年8月)中の対象患者は26人で,このうち喀痰からは20人に,尿からは24人に定着菌を検出した.菌種別には,Staphylococcus aureusの定着は8人(30.8%,うち喀痰5人,尿4人)に認め,6人(75.0%)がメチシリン耐性であった.Escherichia coliが9人(34.6%,うち喀痰1人,尿8人)から検出され,うち88.9%はキノロン系薬耐性であった.基質特異性拡張型β–ラクタマーゼ産生腸内細菌科細菌は9人(34.6%,うち喀痰3人,尿6人)から検出された.対象患者全例に使用されていた気管カニューレや胃瘻,膀胱留置カテーテルなどの体内留置デバイスが,高い耐性菌保菌率に関連している可能性が考えらえた.今回の調査により,神経難病長期在宅療養患者における高率の耐性菌保菌状況が確認された.<br>

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参考文献 (7)*注記

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