0.5w/v%クロルヘキシジングルコン酸塩含有アルコール製剤を用いたWaterless手術時手指消毒法の実践的評価

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  • Clinical Assessment of Waterless Surgical Hand Antisepsis Using 0.5 w/v% Chlorhexidine Gluconate-Alcohol-Based Hand Rub
  • 0 5w v% クロルヘキシジングルコン サンエン ガンユウ アルコール セイザイ オ モチイタ Waterless シュジュツジ シュシ ショウドクホウ ノ ジッセンテキ ヒョウカ

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抄録

  我が国における手術時手指消毒法の検討においては,2002年のCDCによるガイドラインの発表から速乾式擦式消毒剤を用いたWaterless (WL)法が注目されている.感染制御の見地から手術時手指消毒法の検討にとって,細菌の抗菌薬感受性を検討することは必須であるが,実際は細菌の減少効果のみの報告が多い.そこで,当大学附属病院で実施した実際の手術時におけるWL法による手指消毒の有効性について検討した.<br>   2009年3月~8月に実施した手術を担当した医療従事者(医師および看護師)を対象とした.従来からのスクラブ洗浄および0.2 w/v%クロルヘキシジングルコン酸塩含有アルコール製剤を用いた洗浄によるTwo-stage (TS)法,または0.5 w/v%クロルヘキシジングルコン酸塩含有アルコール製剤を用いたWL法により手指消毒した直後および手術実施後における手指細菌数をグローブジュース法により算出し,両消毒法による消毒効果を比較検討した.<br>   TS法による生菌数の指数減少値(RF値)は,術前値1.50から術後値1.35と示され,WL法によるRF値は,術前値2.77から術後値2.68と示された.したがって,WL法による消毒持続効果においてTS法による効果より有効である事が示唆された.さらに,検出菌種の中に抗菌薬耐性菌が見られた事からも有効な消毒法の必要性が示唆された.以上の結果から,WL法は医療従事者の経験および教育的効果によらずに有効な手術時手指消毒法であると示唆された.<br>

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