内視鏡洗浄スタッフへのアンケート調査実施による内視鏡清浄度改善への取り組み

  • 坂田 友美
    大阪大学医学部附属病院 臨床検査部
  • 西 功
    大阪大学医学部附属病院 臨床検査部
  • 豊川 真弘
    大阪大学医学部附属病院 臨床検査部
  • 高階 雅紀
    大阪大学医学部附属病院 材料部
  • 浅利 誠志
    大阪大学医学部附属病院 臨床検査部 大阪大学医学部附属病院 感染制御部

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of A Questionnaire Concerning Cleaning and Disinfection of Endoscopes on Endoscope Cleaning Staff
  • ナイシキョウ センジョウ スタッフ エ ノ アンケート チョウサ ジッシ ニ ヨル ナイシキョウ セイジョウド カイゼン エ ノ トリクミ

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抄録

  当院では,洗浄消毒後の内視鏡清浄度を確認するため,内視鏡内腔を滅菌生理食塩水で強くフラッシングした液の塗抹・培養検査(清浄度調査)を定期的に実施している.この清浄度調査において菌が時折検出されるため,内視鏡洗浄スタッフを対象に洗浄消毒に対する認識を向上させる目的で,内視鏡の洗浄消毒管理方法および洗浄消毒業務に関する要望・意見についてアンケート調査を実施した.<br>   アンケート調査の結果,内視鏡の洗浄消毒は日本環境感染学会の洗浄消毒ガイドラインに準拠していたが,内視鏡汚染が濃厚な場合のブラッシング回数に個人差が見られ,さらに洗浄ブラシの使用後の管理について統一されていない箇所が確認された.<br>   アンケート調査実施前後各6ヶ月間の清浄度調査における菌検出率(培養陽性本数/調査本数)を比較したところ,菌検出率は17.1%から7.7%に低下し,内視鏡清浄度が改善した.アンケート調査は,洗浄消毒操作の確認および清潔意識の向上に有用であった.また内視鏡の洗浄消毒管理に関する相談者配置の要望が記入されるなど,洗浄スタッフの意見を聞く良い機会となった.洗浄スタッフの意識の継続・維持には,アンケート調査の実施と定期的な清浄度調査の連携が重要であると考えられた.<br>

収録刊行物

参考文献 (3)*注記

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