術前印象をもとに製作した陶歯を用いて外観と機能を回復した下顎顎補綴症例

  • 堀 一浩
    大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Rehabilitation Using Prosthesis with Porcelain Teeth Fabricated from Pre-Surgical Impression for Defected Mandible

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抄録

症例の概要:初診時27歳の女性で,1998年12月に左側口底部腫脹を主訴に来院した.粘表皮癌との診断のもと腫瘍切除術が行われ,手術17日後に暫間顎義歯を装着した.その後前腕皮弁が安定したため,術前模型をもとに陶材泥凍結(P-C・P・F)法を用いて患者の天然歯列を再現した陶歯を製作し,顎義歯を装着した.現在8年が経過しており,良好に経過している.<br>考察:術前に印象採得を行うことにより術後早期から暫間顎義歯を装着し形態と機能の回復を図ることができた.また,最終顎義歯でも人工歯は残存歯列に調和しており,患者の高い満足が得られた.<br>結論:一度に多数歯を喪失する顎補綴において,P-C・P・F法の応用は有効である.

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