2009年総選挙における選挙公約

書誌事項

タイトル別名
  • Policy Positions of the Japanese Parties in the 2009 General Election
  • 2009ネン ソウセンキョ ニ オケル センキョ コウヤク

この論文をさがす

説明

本稿は2009年総選挙における選挙公約を2000年代の総選挙と比較しつつ分析し,現代日本の政策空間とそこでの政党配置を明らかにする。その結果,以下の知見を得た。① 2009年総選挙では福祉と改革についての言及が最も多かった。②2009年の選挙公約からは,2003年・2005年と同様に「全体」-「個別」,「改革」-「反改革」の2軸が抽出される。③2009年の政党配置は,2005年よりは2003年に近い。④2009年の政策空間における各候補の位置は,従前のように政党配置のみで決まらず,都市度など選挙区属性に影響を受けている。⑤2000年代を通して行った分析により「全体」-「個別」,「改革」-「反改革」の2軸から構成される政策空間の中で,一度は小泉改革路線へ踏み出しながらそれを放棄し伝統的な位置に戻った自民党,安定的な民主党,先鋭化する共産党・社民党という構図が確認された。

収録刊行物

  • 選挙研究

    選挙研究 26 (2), 29-43, 2011

    日本選挙学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ