開水路流れにおける特異点近傍の水面形の時間的安定性

  • 細田 尚
    社団法人 土木学会 京都大学 工学研究科 土木工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • STABILITY ANALYSIS OF WATER SURFACE PROFILE IN OPEN CHANNEL FLOWS NEAR A SINGULAR POINT
  • カイスイロ ナガレ ニ オケル トクイテン キンボウ ノ スイメンケイ ノ ジ

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抄録

開水路定常流の水面形は, 支配断面から水面形方程式を追跡することで計算することができる. その際, 水面形方程式の分母と分子が同時にOとなる水深と位置が特異点である. 水面形方程式を特異点の周りで線形化することで, 特異点周辺の水面形が定性的に分類され, あらかじめ特異点を通る水面形の勾配を求めたのち, 水面形解析が行われる. しかし, 特異点周りの線形化方程式は, 現実には存在しない射流から常流へ連続的に遷移する水面形を解として持つことが知られている. そこで本研究は, 開水路非定常流の基礎式に基づき, 特異点を通る定常な水面形からの擾乱を考え, 擾乱を支配する式を導くとともにその時間的安定性について考察した. その結果擾乱は, 鞍形点で常流から射流へ遷移する水面形以外, すべて時間的に不安定になり, 現実的には存在しない可能性を示した.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 1998 (607), 79-83, 1998-11-21

    公益社団法人 土木学会

参考文献 (1)*注記

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