アジア的市場

書誌事項

タイトル別名
  • Asian Market
  • アジア的市場--市場文化論の視点からの一考察
  • アジアテキ シジョウ シジョウ ブンカロン ノ シテン カラノ イチ コウサツ
  • 市場文化論の視点からの一考察
  • A study From a View point of Market Culture

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説明

この論文は市場経済のグローバル化に関わる普遍性と個別性の概念を軸として、アジアの市場を流通視点から検討する。市場を無色透明、あるいは真空とみなし、国や地域ごとの文化の違いを考慮せずに、すべて同じ類型と考えることができるのか、との問いかけをグルーバル化しているアジアの市場の特性を事例として検討した。その結果、既存社会に「組み込まれる」と見える市場経済化とは、既存社会を支えてきた制度や特性を放棄する単なる受動的過程ではなく、そこには基層社会の主体性との連続性があり、外来物を再解釈・取捨選択して受け入れる、すなわち「伝播」過程であり、外来と伝統の2つの異文化の接合である。その接合の形態を決定する主体は基層社会である。アジア市場とは、欧米的な市場概念を受け入れた普遍的な部分と、欧米市場がアジア独自の文化を持つ基層社会によって翻訳的適応をされた個別性とで構成される市場の一類型である。

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