不適正処理廃棄物の山を対象とした改善対策による放出ガス抑制効果

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タイトル別名
  • Gas Emission Control by Remediation of a Mountain of Inappropriate Waste Disposal
  • フテキセイ ショリ ハイキブツ ノ ヤマ オ タイショウ ト シタ カイゼン タイサク ニ ヨル ホウシュツ ガス ヨクセイ コウカ

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抄録

産業廃棄物の不適正処理でできた廃棄物の山において,廃棄物の一部撤去,ならびに覆土や通気管の設置等の対策を実施し,その前後6年間の調査からメタンガス放出量の削減効果を概算した。地表面からのガスフラックス計測には静置式閉鎖型チャンバー法を用いたが,改善後に設置した通気管はその周辺の砕石部を含めて直径30cm以上となったため,既存の計測方法では対応できなかった。そこで,現地で大型のチャンバーを組み立て,レーザーメタン計を用いる簡便な計測手法を開発した。<br>調査結果から,改善前後のメタンガス放出量は25~150L/minから3.8~9.5L/minにまで減少し,改善後の放出量の内訳は通気管周辺からが大部分であった。改善措置 (対策工) により,崩落の危険を回避できたことに加え,メタンガス放出量も削減でき,周辺への危険性や地球温暖化の寄与率を低下させる効果が得られた。ただし,改善後も内部にメタン等のガスが存在しており,当該地における堆積廃棄物の安定化は進行中である。

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参考文献 (29)*注記

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