製鋼スラグからの成分溶出に対する粒径およびpHの影響

  • 中村 謙吾
    京都大学大学院工学研究科 都市環境工学専攻
  • 米田 稔
    京都大学大学院工学研究科 都市環境工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Estimating Grain Size and pH Effects on Steel Slag Dissolution Mechanisms
  • セイコウ スラグ カラ ノ セイブン ヨウシュツ ニ タイスル リュウケイ オヨビ pH ノ エイキョウ

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抄録

蛍石を用いた精錬工程で発生する製鋼スラグを用いて,溶媒pHおよび温度変化による製鋼スラグの溶出量の検討を行った。また,溶出試験と同条件から粒径別の溶出量を検討した。溶出試験の結果,フッ素の溶出量は溶液のpHが影響していた。また,粒径別の溶出試験より表面からの深度に対する溶出領域と比較した場合,粒径が小さいほど推定溶出量と測定溶出値の差が大きくなった。一律推定溶出量と測定溶出量を比較すると,粒径を1.625-2, 0.425-0.5mmとした場合は各元素で0.1~10倍となった。試料粒径0-0.045mmの推定溶出量は,測定溶出量と比較して小さく (1/1000~1/10,000) なることが推測された。試料粒径0-0.045mmからの溶出は,溶出試験の溶出量に寄与しないことが示唆された。また,見かけ上製鋼スラグの溶出には,表面の1~0.1%の成分が関わっていることが示唆された。

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