地域研究についての一考察(統一テーマ:転換期における林業経済研究の課題,1999年春季大会論文)

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Regional Research(Main Research Subjects of Forest Economics and Policy at the Turning Point, Articles for the Symposium in April, 1999)
  • 地域研究についての一考察
  • チイキ ケンキュウ ニ ツイテ ノ イチ コウサツ

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抄録

林業経済研究は時代,研究手法,地域という規定要因を受ける。手法を違える2つの接近方法が地域の評価と将来展望を異にすることを宮崎県耳川流域の調査・研究を例に示し,今後の自らの研究の方向と課題を提起した。即ち,川上の視点は,農林家経営の安定と山村定住条件整備に主目標をおき,産地形成はそのための手段であること,山間地域の多様性を考慮しえない広域行政は良策ではないことを表明したが,川下の視点は,産地間競争に負けないシステム形成を主目標に据え,産地化戦略遂行に当たってのあらゆる阻害要因を除いていこうという立場に立った。これらを材料に,フォーディズムが席巻してきた産地化原理への疑問と,山元調査によるアンチテーゼ提示,オペレーションズ・リサーチによる接近への林業経済研究の理解と議論の必要性について示した。

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参考文献 (12)*注記

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