イギリスにおける森林認証の現段階

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  • Current Status and Issues of Forest Certification in UK
  • イギリス ニ オケル シンリン ニンショウ ノ ゲン ダンカイ

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抄録

持続可能な森林経営を実現するための政策手段の一つに森林認証がある。本稿は,イギリスを事例に,森林認証の発足から国内統一基準の合意に至る経緯と,森林認証をめぐる様々な立場や議論に着目し,イギリスにおける森林認証の現段階と今後の課題を明らかにしようとするものである。熱帯材の不買運動から,持続可能な森林からの木材の積極的な購買への転換として,環境保護団体と企業が中心となって取り組みが進められてきたが,熱帯材だけではなく,国産材の認証へと影響が広がりつつある。森林認証に対し,国内の森林所有者は否定的な態度をとっていたが,林業委員会の仲介により,国内統一基準の策定という形で一定の合意が形成された。ただし,環境保護団体が持続可能な森林経営の実現を重視する一方で,木材流通関係者や森林所有者は経済的な便益を重視する傾向があり,双方の目的を両立させながら発展させてゆく必要がある。

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