森林環境学習「やまのこ」事業の成立過程に関する一考察

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on the Organizing Process of the "Yamanoko" Forest Education Programme
  • シンリン カンキョウ ガクシュウ 「 ヤマ ノ コ 」 ジギョウ ノ セイリツ カテイ ニ カンスル イチ コウサツ

この論文をさがす

抄録

本稿では近年重要性が強く認識されるようになった学校教育における森林環境教育に焦点を当て,成功例として滋賀県における全校に対象とした森林環境学習「やまのこ」事業を事例に,事業の導入過程を分析した。滋賀県では小学5年生を対象とした琵琶湖フローティングスクール「うみのこ」事業に取り組んでおり,以前から学校教育に環境教育を位置づけてきたことから,やまのこ事業の導入も比較的容易であったと考えられる。しかし,知事部局と教育委員会の間の合意形成が順調に進まず,既存事業を持つ市町村や既に学校林で活動している学校との調整が難航するなど,導入時には多くの検討課題が確認された。やまのこ事業の導入が成功した要因として,既存の自然体験型の補助事業としてうみのこ事業が存在していたこと,さらに,滋賀県の森林が重要な水域生態系である琵琶湖の水源であることが考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ