湾口防波堤海底部の通水管による貧酸素化の抑制効果

書誌事項

タイトル別名
  • SUPPRESSING THE EFFECTS OF ANOXIC WATER IN AN INNER BAY BY PLACEMENT OF WATER FLOW PIPES THROUGH A BAYMOUTH BREAKWATER
  • ワンコウ ボウハテイ カイテイブ ノ ツウスイカン ニ ヨル ヒンサンソカ ノ ヨクセイ コウカ

この論文をさがす

説明

2011年東北地震津波により被災した大船渡港湾口防波堤の復旧工事では,環境への配慮として開口部基礎マウンドの海底部に直径3.5mの通水管18本を配置した.本研究の目的は,基礎マウンド完成後に実施した現地観測に基づき,通水管による湾内の貧酸素化の抑制効果を明らかにすることである.<br> 観測の結果,通水管には湾口防波堤基礎マウンドより内側に溜まった低水温(高密度)の水塊を湾外へ排出する機能があり,およそ10日間でこの水塊のほぼ全てを排出する能力があると推測された.この効果によって,基礎マウンドより内側の水温が湾外の通常の水温に近くなるので,湾外に溶存酸素の豊富な低水温(高密度)の水塊が出現したときに,湾外水が湾内の下層に侵入し易くなっており,継続的な貧酸素水塊を形成しにくくさせていると推察された.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (6)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ