土砂移動が及ぼす津波ハザード及び建物被害への影響-東日本大震災の宮城県気仙沼市における津波氾濫・土砂移動・船舶漂流の統合計算-
書誌事項
- タイトル別名
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- EFFECT OF SEDIMENT TRANSPORT ON TSUNAMI HAZARD AND BUILDING DAMAGE – AN INTEGRATED SIMULATION OF TSUNAMI INUDATION, SEDIMENT TRANSPORT AND DRIFTING VESSELS IN KESENNUMA CITY, MIYAGI PREFECTURE DURING THE GREAT EAST JAPAN EARTHQUAKE –
- ドシャ イドウ ガ オヨボス ツナミ ハザード オヨビ タテモノ ヒガイ エ ノ エイキョウ : ヒガシニホン ダイシンサイ ノ ミヤギケン ケセンヌマシ ニ オケル ツナミ ハンラン ・ ドシャ イドウ ・ センパク ヒョウリュウ ノ トウゴウ ケイサン
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説明
津波氾濫・土砂移動・漂流物移動による複合現象を予測・評価するために津波統合モデルを開発し,狭窄部を有する湾に特有の複合的な津波被害拡大のシナリオを明らかにした.宮城県気仙沼市では,湾狭窄部の侵食により,特に湾奥における津波ハザードが拡大したことがわかった.その結果,船舶の漂流距離は長距離化した.更に,木造家屋の被害実績と数値解析結果に基づき,建物被害関数を推定したところ,土砂移動の影響により200~1800棟(被害実績の5~40%)の木造家屋が流出したと推定された.また,従来手法に基づく津波被害関数では,当該地域における被害規模の推定精度は良好である一方,沿岸付近の被害を過小評価し,内陸では過大評価になることがわかった.
収録刊行物
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- 土木学会論文集B2(海岸工学)
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土木学会論文集B2(海岸工学) 73 (2), I_355-I_360, 2017
公益社団法人 土木学会