貧酸素・無酸素化した海水中でのアサリの行動に関する考察

  • 上月 康則
    徳島大学 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部
  • 山中 亮一
    徳島大学 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部
  • 津山 拓郎
    徳島市役所
  • 鴨狩 諒
    徳島大学大学院 徳島大学大学院先端技術科学教育学部建設創造システム工学コース
  • 山下 勇也
    徳島大学 徳島大学工学部もの作り創造システム工学系建設工学科
  • 松重 摩耶
    ガタガール

書誌事項

タイトル別名
  • SUTUDY ON BEHAVIOR RUDITAPES PHILIPPINARUM IN HYPOXIC AND ANOKIC WATER
  • ヒンサンソ ・ ムサンソカ シタ カイスイチュウ デ ノ アサリ ノ コウドウ ニ カンスル コウサツ

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抄録

貝殻にセンサーを装着し,無酸素環境下でのアサリの行動を連続的に観測した結果,(1)貝殻の開閉距離波形からアサリの行動を4種類に区分することができた.アサリを24時間,無酸素環境中に置くと,異常行動を示すようになり,酸素が十分にある海水中にアサリを戻しても,正常な行動へと戻ることはなかった.無酸素化の影響は,短期間では回復せず,累積することがわかった.ろ水速度は一旦低下するものの,酸素のある環境下に3日間置かれると,ろ水速度は回復した.大阪湾湾奥御前浜の浅場では,年中断続的に貧酸素化し,アサリは貧酸素,無酸素化に応じて,室内実験と同様の行動パターンを示していた.硫化水素が発生した時には,貝殻を閉じ,軟体部に硫化水素が触れることを避けるような行動を示し,その後も生残していた.

収録刊行物

参考文献 (1)*注記

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