Lobulated fibersを伴った慢性ミオパチー型筋サルコイドーシスと考えられた1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Chronic Sarcoid Myopathy with Lobulated Fibers
  • ショウレイ ホウコク Lobulated fibers オ トモナッタ マンセイ ミオパチーカタキン サルコイドーシス ト カンガエラレタ 1レイ

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抄録

症例は75歳,女性,神経筋疾患の家族歴はない.48歳時にぶどう膜炎,続いて皮下硬結が出現し,鼠径部リンパ節生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め,サルコイドーシスと診断された.61歳時より四肢脱力が出現し,当科に入院した.神経所見では,四肢近位筋優位の筋力低下と筋萎縮,深部反射の低下を認めた.検査所見では,血中ミオグロビン,アルドラーゼの上昇,針筋電図で四肢に筋原性変化を認めた.骨格筋MRIでは四肢に対称性の筋萎縮と脂肪変性を認めたが,ガリウムシンチグラフィーで集積像はなかった.筋生検では,非乾酪性類上皮細胞肉芽腫はみられなかったが,筋線維の萎縮・脱落,高度の線維化,血管壁の肥厚,血管周囲のリンパ球浸潤,lobulated fibersを認めた.慢性ミオパチー型筋サルコイドーシスを疑い,ステロイド療法を行い,筋症状は改善を認めた.筋病理所見で長期経過を示唆するlobulated fibersが見られたことから,本症例は非乾酪壊死性肉芽腫が消失した後のhealingステージの筋病理像と考えられた.

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参考文献 (11)*注記

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