サルコイドーシスにおける診断・病態・治療・予後因子の解明についての研究

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タイトル別名
  • The Study of Sarcoidosis in Terms of Diagnosis, Pathophysiology, Treatment, and Prognostic Factors
  • ガッカイショウ ジュショウ ロンブン サルコイドーシス ニ オケル シンダン ・ ビョウタイ ・ チリョウ ・ ヨゴ インシ ノ カイメイ ニ ツイテ ノ ケンキュウ

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抄録

受賞の契機となった当施設の研究を4点に絞って紹介する.1)肉芽腫性肺疾患の診断法の検討のため,肉芽腫を特異的に認識する単クローン抗体の作成を行った.その結果, 肉芽腫形成の存在を病理組織学的に的確に行えるようになった.2)サルコイドーシスの病因論に関する検討では,ラットにおける死菌BCG肉芽腫反応での樹状細胞の意義を経時的に解析した.また,サルコイドーシス病変部における樹状細胞のCD1分子発現の意義をあきらかにし,脂質抗原の関与を推定した.3)サルコイドーシスの治療法の検討では,サルコイドーシスの治療のためにステロイド隔日投与を行うと,副腎皮質の機能は保たれるが間脳下垂体機能の抑制はみられることを示した.また,性ホルモンとサルコイドーシスの予後の解析から,ホルモン補充療法が肝臓サルコイドーシス病変に有効であることを報告した.4)サルコイドーシスの予後関連因子の解析では,肺胞マクロファージにおける25-hydroxyvitamin D3 1α-hydroxylase geneの発現とサルコイドーシスの予後の関連を見いだした.また,サルコイドーシスにおいて自己抗体検出の頻度が高く,自己抗体検出例では予後不良であることを示した.

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参考文献 (14)*注記

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