プラトン『国家』篇における国家と魂の類似について

書誌事項

タイトル別名
  • On the Likeness of State and Soul in Plato's <I>Republic</I>

説明

プラトンの『国家』篇において、国家と人、あるいは国家と魂が対応づけられることによって、正義の探究と不正の分析がなされていることは周知のことである。一般に「国家と魂の類比」と呼ばれるこの方法は『国家』篇第二-四巻、八-九巻を貫く脊柱である。本論は、このきわめて有名な、またおそらくはプラトンの方法のうちで最も批判されたであろういわゆる「国家と魂の類比」を分析することによって、何と何とがどのように対応しているのかを明らかにすることを目指し、それを基にプラトンの正義論の特徴の解明を試みるものである。以下、一節では国家と人との考えられる対応が枚挙され、二・三節でそれぞれ不正と正義についてプラトンがどの対応に焦点を合わせているかの考察がなされ、最後に四節でそれまでの論述から明らかになる正義と不正の特質について述べられる。

収録刊行物

  • 哲学

    哲学 1997 (48), 189-197, 1997-05-01

    日本哲学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205322689408
  • NII論文ID
    130003661309
  • DOI
    10.11439/philosophy1952.1997.189
  • ISSN
    18842380
    03873358
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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