相対濕度計算尺について

書誌事項

タイトル別名
  • A Slide Rule which Makes the Calculation of Relative Humidity Easier

説明

研究目的<BR>従来相対湿度を知るには乾湿球湿度計によって乾球温度および湿球温度を測定し, これを湿度計にそえてある湿度表に対照して求めていたが, この際に乾湿両球温度の差を計算し, 次に湿度表中の多くの数値から特定の一つを読みとろ面倒があり, 同時に湿度表の温度間隔が不連続的に与えられている不便があるので, 乾湿両球温度の目盛を直接合わせることによって別に設けた目盛から直ちに相対湿度が読みとれろ装置を作った.<BR>研究結果<BR>1.乾湿球湿度計によって測定した乾球温度および湿球温度から相対湿度を求める計算尺の温度目盛の座標Xは近似的に (乾, 湿球共)<BR> X=K/bln (a+bt/a) K, a, b : 定数<BR>とし, また湿度目盛の座標はこの温度尺を使ってそれぞれの湿度値を与えろ乾球温度および湿球温度の目盛間隔からきめる.<BR>2.現在工場で多く使われているのは湿球にあたる風速の小さい場合に適している日本気象学会の式 (1), (2) (9) によって相対湿度を算出する方式であるが, これに適する温度および湿度目盛を1項の要領で (この場合a, bは湿度ψによって次のように表わされる.a=5-0.05ψ, b=0.390-0.00621ψ+0.0000236ψ2) 作った計算尺によって乾湿両球温度からそれに対する相対湿度を求め, これと気象常用表の値と比較すれば<BR>乾球温度範囲t=15°~35℃<BR>相対湿度範囲ψ=40~100%<BR>では両者の差が大部分 (8296) は0.5%をこえない.最大でも1%にすぎない.<BR>3.湿球にあたる風速が大きい場含としては理論的に湿球温度を断熱飽和温度とみたして湿り室気線図を使うことができる.この場合の計算尺の温度および湿度目盛は2と同様1項の要領で作ることができる.但しa, bは湿度ψによって次の式で表わされる.<BR>a=4.764-0.0366ψ-0.00011ψ2<BR>b=0.4663-0.00686ψ+0.000022ψ2

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205325525760
  • NII論文ID
    130001594836
  • DOI
    10.4188/transjtmsj1948.8.389
  • ISSN
    18838715
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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