Se (IV) /Se (VI) の標準電極電位に関するサイクリックボルタンメトリーによる実験的研究

DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献1件
  • 土井 玲祐
    Geological Isolation Research and Development Directorate, Japan Atomic Energy Agency Waste Management Department, Nuclear Fuel Cycle Engineering Research Institute, Tokai Research and Development Center, Japan Atomic Energy Agency
  • 油井 三和
    Geological Isolation Research and Development Directorate, Japan Atomic Energy Agency

書誌事項

タイトル別名
  • Experimental study by cyclic voltametry of standard potential of Se (IV) /Se (VI) redox system
  • Se(IV)/Se(VI)ノ ヒョウジュン デンキョク デンイ ニ カンスル サイクリックボルタンメトリー ニ ヨル ジッケンテキ ケンキュウ

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抄録

本研究では, Se以外の化学種による影響がない溶液系で実験が可能なサイクリックボルタンメトリーを用いてSe (IV) /Se (VI) の酸化還元反応の標準電極電位を求めた. 室温条件下でNaClO4を用いてイオン強度を調整した系 (I (mol·kg-1) =0.500, 1.00, 1.50, 2.00) で式量電位を測定し, 式量電位から特異イオン相互作用モデル (SIT) により標準電極電位を導出した. さらに, サイクリックボルタンメトリーにより得られるピーク電位のSe濃度依存性から, 次の反応の標準電極電位が得られた. <br>            HSeO3- + H2O = SeO42- + 3H+ + 2e-, E0 = 0.821±0.167 V vs. SHE<br>　本研究により決定したこの標準電極電位は, OECD/NEAの選定値より卑な値であり, OECD/NEAの選定値では矛盾していたSe (VI) の存在を確認した既往の実験研究を裏付けるものである.

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