ペースト・ペースト型リン酸塩系歯科鋳造用埋没材の試作

  • 大澤 薫
    昭和大学歯学部歯科理工学教室
  • 張 祖太
    昭和大学歯学部歯科理工学教室 首都医科大学附属北京口腔医学院研究所
  • 堀田 康弘
    昭和大学歯学部歯科理工学教室
  • 玉置 幸道
    昭和大学歯学部歯科理工学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Experiment of paste-paste type phosphate-bonded investment
  • ペースト ペーストガタ リンサンエンケイ シカ チュウゾウヨウ マイボツザイ ノ シサク

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抄録

本研究の目的は,ペースト・ペースト型リン酸塩系埋没材を試作し,実用性を評価することである.第一リン酸アンモニウム(5,10,15,20g)とクリストバライト(95,90,85,80g)を混合して合計100gの粉末を準備した.練和液は蒸留水で2倍に希釈したコロイダルシリカ専用液を用い,粉液比0.3で4種類のペースト1(A,B,C,D)を試作した.ペースト2は酸化マグネシウムと白色ワセリンより作製した.比較対照として,市販リン酸塩系埋没材を用いた.基礎的物性試験では第一リン酸アンモニウムの添加量が増すと硬化時間の延長,硬化膨張の増大,加熱膨張の減少傾向が認められたが,焼却後の圧縮強さはほぼ同じであった.鋳造試験では試作埋没材Cから得た鋳造体が表面粗さ,適合性ともに優れ,市販品とほぼ同等であった.結論として,試作品は歯科臨床応用が可能であると考えられ,Cの組成比率が最も適していた.

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参考文献 (21)*注記

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