真のファンダメンタルズ仮説―株式市場におけるバイアスの検出―

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抄録

株式のファンダメンタルズ指標には,情報だけでなく,株価に作用するノイズとバイアスが含まれていると考えられるが,一般に,ノイズとバイアスの作用を識別することは困難である.本稿では,合理的期待による「真のファンダメンタルズ仮説」を提示し,実際のファンダメンタルズ指標からバイアス成分を検出する.具体的には,「真のファンダメンタルズ仮説」にもとづく対数正規分布モデルを用いて,株価収益率, 純資産倍率および株価キャッシュフロー倍率からバイアス成分を検出する.バイアスは基本的に同じ性質を示し,分析結果の一部は「真のファンダメンタルズ仮説」を強く支持している.キャッシュフロー指標に含まれるバイアス成分は相対的に少なく,とりわけ「投資活動による正のキャッシュフロー倍率」は「真のファンダメンタルズ」の代理変数であることを示す.

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  • CRID
    1390001205344651520
  • NII論文ID
    130005150616
  • DOI
    10.11167/jbef.8.66
  • ISSN
    21853568
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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