《見究めの “看” 》と《試みの “看” 》

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  • 《 ケンキワメ ノ"ミ"》 ト 《 ココロミ ノ"ミ"》

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《見究めの “看” 》と《試みの “看” 》は、従来その意味的類似性が強調され、先行研究では両者は相互に置き換え可能だと論述されてきた。通時的な研究により、後者が前者に由来するという説は否定されているが、両者の意味と文法上の異同についてはいまだに検証されていない。本稿では、両者の意味が成り立つにはともに「未知の事柄」とそれを究明する手段となる動作が必要であることを指摘したうえで、品詞、《手段》としての動作・行為を表す動詞の形と意味、および平叙文における用法に関して相違点があることを明らかにした。同じ「試み」の表現ではあっても、《見究めの “看” 》は「未知の事柄」を究明する側面、そして《試みの “看” 》は手段となる動作を試みる側面にそれぞれ焦点が置かれており、同義の表現とは言えない。本稿は最後に両者の置き換えの可否は形式と意味の関係を示唆するものであることを証明する。

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