地下水位・水質観測データを基にした黒部川扇状地の地下水流動系の推定

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タイトル別名
  • ESTIMATION OF GROUNDWATER FLOW SYSTEM IN THE KUROBE RIVER BASIN BASED ON GROUNDWATER LEVEL AND WATER QUALITY OBSERVATIONS
  • チカ スイイ ・ スイシツ カンソク データ オ モト ニ シタ クロベガワ センジョウチ ノ チカ ミズリュウドウケイ ノ スイテイ

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抄録

富山県の黒部川扇状地では,地下水は古くから様々な用途で利用されており,地域住民にとっては欠かせない資源である.本扇状地の沿岸部の一部で地下水の塩水化が確認されており,その原因はわかっておらず,また観測や測定の不足な点もあるため,地下水環境を適切に管理している状況とは言えないのが現状である.本論文の目的は,黒部川扇状地の地下水流動系を明らかにするとともに,地下水環境の現状と長期変化を明らかにすることである.2012年,2013年,黒部川扇状地を対象に地下水位と水質の集中観測を実施した.その結果,黒部川扇状地には3つの異なる地下水流動系が推定された.また,1990年と2002年に実施された地下水環境調査と比較した結果,主要な地下水流動系,水質ともに全域的な傾向の大きな変化は認められなかった.以上から,黒部川扇状地の地下水環境は過去23年間で大きな変化はなかったと考えられる.

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