フナフチ環礁における移流拡散解析と汚濁物質の除去による水質保全対策

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タイトル別名
  • WATER QUALITY CONSERVATION MEASURE BY POLLUTANT REMOVAL IN THE LAGOON OF FUNAFUTI ATOLL, TUVALU
  • フナフチ カンショウ ニ オケル イリュウ カクサン カイセキ ト オダク ブッシツ ノ ジョキョ ニ ヨル スイシツ ホゼン タイサク

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抄録

フナフチ環礁のような環礁のラグーンは,その地形的特徴から日本の代表的な閉鎖性内湾と比較しても,同程度の閉鎖性を持っていることが想像される.そのため,州島陸域から流出した汚濁物質はラグーン内に滞留することが予想されるが,詳細は不明である.そこで本研究では,フナフチ環礁における代表的な風場条件から,ラグーン内に流出した汚濁物質の移流拡散プロセスを明らかにし,水質汚染対策に有用な知見を得るために数値計算を実施した.その結果,汚濁物質は南東風の条件を除いて,ラグーン内に滞留することがわかった.排水ポンプを用いた汚濁改善対策に関して数値的検討を行った結果,排出源周辺海域においてリーフフラットからの流入量の約1%未満という非常に少ない流量で汚濁物質を14%除去することが可能であることがわかった.また,排水ポンプの稼働を季節や風向によって制御し,現地観測等で得た汚濁物質流出源の詳細な時空間分布を考慮することで,効率よく除去を行うことが出来ると考えられた.

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