各種森林及び農耕地から供給される有機鉄の特性比較分析

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タイトル別名
  • COMPARISON FOR IRON AND ORGANIC MATTERS SUPPLIED FROM DIVERSE TREES AND AGRICULTURAL LANDS
  • カクシュ シンリン オヨビ ノウコウチ カラ キョウキュウ サレル ユウキテツ ノ トクセイ ヒカク ブンセキ

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抄録

宮城県南三陸町志津川流域にて,土地利用や植生と沿岸域への有機鉄供給の関連を知るため,各種土壌から雨水により溶出する鉄と有機物の濃度及び有機物の物理化学的特性を調べた.有機鉄の錯形成に関する官能基含有量の指標である吸光と蛍光を調べ,針葉樹林から官能基に富む有機物が溶出することが分かった.また,農耕地からも官能基に富む有機物が溶出した.錯形成容量との関連が想定された溶出液中の単位有機物量あたりの鉄の量については,森林土壌にて上層よりも下層が大きい傾向があり,母材由来の鉄の供給の重要性が示唆された.官能基には鉄の酸化を生じる種があるため,有機物による鉄の酸化速度定数を調べたところ,芳香族性に富む試料ほど酸化速度定数が高く,環境水中にて溶解性の高い第一鉄を比較的生じにくい特徴が示唆された.

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