機械学習アルゴリズムによる耕作放棄の要因分析および予測モデルの開発

  • 松井 孝典
    大阪大学 大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻
  • 宇賀田 徹
    大阪大学 大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻
  • 町村 尚
    大阪大学 大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • A DEVELOPMENT OF FACTOR ANALYZING AND PREDICTING MODEL OF ABANDONED AGRICULTURAL LAND WITH MACHINE LEARNING ALGORITHMS

説明

日本では近年,耕作放棄地が増加傾向にあり,それに伴って農地での自然共生システムが崩れ,生物多様性や農地の持つ生態系サービスの低下などの様々な問題を引き起こしている.この問題に対して,耕作放棄が生じる要因を特定し,将来的な耕作放棄を予測することで,営農を持続するための農業計画の策定を支援する必要がある.このため,様々な地域や集落を対象とした要因の抽出や将来予測が行われてきているが,地域ごとに耕作放棄の特性が異なることから,すべてを説明する汎用モデルの構築が困難という問題が生じている.そこで本研究では,様々な地域に対して適用可能な,その地域固有の状況に応じた耕作放棄要因を特定し,かつ将来の耕作放棄量を予測するためのモデル生成プロセスを開発することを目的とする.モデル構造の特定には,要因の特定と予測が同時に可能な機械学習アルゴリズムである一般化線形モデル,ランダムフォレスト法,多変量適応型回帰スプライン法を適用し,モデル生成プロセスの最適化を図った.その結果,ランダムフォレスト法が最も精度よく耕作放棄量の予測とその要因の特定を行うことを示し,耕作放棄が進む地域や進展が遅い地域など様々な地域に適用が可能であることを示した.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (5)*注記

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