ダム下流河川の流水性・止水性ハビタット間の微粒状有機物の起源の違い

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タイトル別名
  • Difference of the Origins of Fine Particulate Organic Matters Between Lotic and Lentic Habitats in Downstream Reaches of Dam Reservoir
  • ダム カリュウ カセン ノ リュウスイセイ ・ シスイセイ ハビタット カン ノ ビリュウジョウ ユウキブツ ノ キゲン ノ チガイ

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抄録

ダム下流河川区間は, ダム湖で生産されたプランクトンなどの微粒状有機物(FPOM)を大量に受容しているため, ダム湖に依存した有機物環境が形成されているが, ワンドやタマリなどの止水性のハビタットは, このダムの影響が軽減されている可能性がある. 本研究はダム下流域の流水域および止水域に着目し, FPOMの起源の違いを明らかにすることを目的とした. 起源物質はダム湖有機物, 河川内付着生物層, 落ち葉の3種とした. 解析の結果, 止水域の浮遊性FPOMへのダム湖有機物の寄与率は, 流水域より有意に低い値を示した. また, 止水域は付着生物層及び落ち葉の現存量が流水域より多かった. したがって, 止水域は付着生物層及び落ち葉由来のFPOMが多く供給され, ダムに依存しにくい有機物環境が形成されていることが明らかとなった.

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